大企業や公的機関を選ぶ理由 嘘だらけの求人票

大企業や公的機関を選ぶ理由 嘘だらけの求人票

求人票の内容と実際の労働条件が異なるという相談が、全国のハローワークに6,811件あったという。このうちハローワークで認定したものは2,967件だった。

求人票は嘘しか書いてない

多くの人は大企業か公的機関に勤めたいと思っている。

労働条件が大してよくなくとも、名前が知られていたり従業員が多かったりする会社は大人気である。隣に置いてある給料も休日数も多い中小企業は、見向きもされない。

理由の一つは、多くの人が求人票には嘘が書いてあると思っているからである。

まず求人票には給料が20万円~40万円とか書いてあったりするが、これを見て40万円もらえると思う人はいない。真ん中である30万円と思う人もほとんどいないだろう。実際は、20万円ぴったりということがほとんどだ。

また、「残業なし」という言葉は高い確率で「残業がない」という意味ではなく、「残業代がない」ということを意味する。

こんな状態だから、求人票の給料欄は参考にならない。月額15万円とか書かれている場合は実態に近いことも多いが、さらに少ないこともあるから注意が必要である。

勤務時間も参考にならない。たとえば勤務時間が9時から17時と書いてあったとして、本当に9時から17時ということは少ない。

休日も参考にならない。完全週休二日制と書いてあっても、実際には週に一日しか休めなかったりする。

そして仕事の内容まで違うこともある。求人票に「事務職」と書いてあるのに実際には「介護職」だったりすることもあるし、そこまでひどくないにしても、書いてある内容とは異なる業務をさせられることは当たり前になっている。

このように求人票は嘘だらけだが、これらは実際に入社してみて働いてみないと知ることはできない。

就職したら取り返しがつかない

働き始めてから事実と異なることが判明しても、もう遅い。話が違うといって退職することはできる。だが、購入した商品を返品するのとは違って、退職すればよいというものではない。

日本の企業は新品が大好きなので、新卒には「新卒カード」と呼ばれる強力な武器がある。この新卒カードはいったん就職して退職したら、もう使えないのである。

中途の場合でも、勤めながら転職する場合と無職から就職する場合では扱いが天と地ほど異なる。前者は働き者、後者は怠け者と認識されるのである。

だから会社に嘘をつかれても、辞めるわけにはいかない。取り返しはつかないのだ。

では、どうすればよいか。もう労働者には「嘘をつきそうにない」あるいは「大きな嘘はつかないだろう」と思う会社を選ぶという選択肢しかない。

大企業にも公的機関にも嘘つき会社はいっぱいあるが、何しろ入社してみなければわからないことなので、「有名」であり「評判がよい」会社を選ぶしかない。有名であれば、あからさまな嘘はつかないだろうと考えるわけだ。

聞いたことのない小さな会社など、どんな嘘をつくかわからない。だからこそ、労働者は有名な大企業や、あまり嘘をつきそうにない公的機関への就職を希望するのである。

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