リメンバー・パールハーバー 悪者に仕立て上げられた日本

リメンバー・パールハーバー 悪者に仕立て上げられた日本

1941年12月8日、日本軍はアメリカ海軍の拠点、真珠湾を奇襲攻撃した。

このときアメリカ軍は基地の警戒を怠っており、甚大な被害を受けた。停泊していた戦艦の多くは沈没するか行動不能になり、2,345名が死亡した。

アメリカ大統領フランクリン・ローズベルトは二日後に演説を行い、日本軍が用意周到に計画し、卑怯にも「だまし討ち」をしたと強調した。

アメリカ国民は日本の「恥知らずな蛮行」に激怒し、「リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな)」をスローガンにして戦争体勢に入っていった。

宣戦布告してから攻撃するのは愚か者

日本のことを「恥知らず」だの「蛮行」だの言いたい放題のアメリカだが、歴史を見てみれば、宣戦布告せずに攻撃することは別に卑怯ではない。

アメリカも第二次世界大戦後のベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、アフガニスタン戦争のいずれでも宣戦布告をしていない。一方的に攻撃を始めている。

第二次世界大戦でドイツがポーランドに侵攻したときも宣戦布告はなく、独ソ戦が始まるときにも宣戦布告は行われなかったが、宣戦布告しなかったことを非難している国は特になかった。

なお、日本は明治時代にヨーロッパの軍人から学んでいるが、「宣戦布告してから攻撃するなんて愚か者である。そんなことをするのは奇襲が成功した後で十分である」と教わっていた。このとき日本の軍人からは「それは卑怯ではないか」と異論が出たくらいだった。

ローズベルトの罠

ヨーロッパで盟友イギリスが窮地に陥った様子を見て、ローズベルト大統領は参戦したくて仕方がなかった。

ローズベルトはアメリカが「民主主義の兵器廠」になるべきだと宣言した。兵器廠とはつまり、軍需品の生産工場である。さらに「言論および表現の自由、信教の自由、欠乏からの自由、恐怖からの自由を守る」と宣言した。「自由を守る民主主義」の国は盟友イギリスのことであり、その敵はドイツ、日本、イタリアの三国同盟のことである。

ローズベルトは武器貸与法を成立させ、ドイツと戦い続けるイギリスやソ連に戦車や戦闘機、武器弾薬を大量に送った。「貸与」といってもタダ同然だった。

だが、アメリカ国内では参戦に慎重な見方も多かった。伝統的にアメリカは他国同士の戦争に関与しない孤立主義を重んじていたし、ナチス・ドイツを好意的に見ている国民も多かった。

そこで目をつけたのが日本である。日本に対して石油の輸出を禁じたり、日本が戦っている中国を支援して嫌がらせを続けた。そして日独伊三国同盟の破棄を迫った。

真珠湾攻撃によって、アメリカ国民は「リメンバー・パールハーバー」をスローガンに一致団結し、「卑怯者の日本」や「民主主義の敵」ドイツと本格的に戦う意志を固めたのだった。

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