スピットファイアとメッサーシュミット 英独の戦闘機比較

スピットファイアとメッサーシュミット 英独の戦闘機比較

歴史上、最も多く生産された戦闘機はメッサーシュミットBf109であり、二番目に多く生産された戦闘機はスーパーマリン・スピットファイアである。

どちらも第二次世界大戦でドイツ軍、イギリス軍の主力戦闘機として活躍した。Bf109の生産数は34,852機、スピットファイアの生産数は22,685機とされる。

バトル・オブ・ブリテン

Bf109とスピットファイアの戦いで最も有名なのは、イギリス本土の航空戦「バトル・オブ・ブリテン」である。

フランスを降伏させたヒトラーは、ヨーロッパで孤立したイギリスに和平を提案した。イギリス首相チャーチルがこれを拒否し徹底抗戦を宣言すると、ヒトラーはイギリス本土上陸作戦を計画した。

イギリスに上陸するためには、ドーヴァー海峡の制空権と制海権を確保しなければならない。そこで、まずはイギリス空軍を壊滅させる必要があった。その任務はドイツ空軍に与えられた。

対するイギリスは、倉庫から部品を引っ張り出して戦闘機の生産を急いだ。またレーダーの配備を急ぎ、総力を挙げてドイツの攻撃に備えた。

一撃離脱戦法と格闘戦

Bf109は一撃離脱戦法を念頭に設計されている。一撃離脱戦法とは敵機に対して奇襲攻撃を行い、そのまま離脱するという戦法である。

そのために開発者のウィリー・メッサーシュミットは速度、上昇力、急降下性能に優れた機体を求めた。Bf109は小型で強力なエンジンを搭載し、主翼は小さかった。

一方のスピットファイアは楕円形の大きな主翼が特徴で、優れた運動性能を持っていた。しかも、最高速度もカタログ上はBf109を上回っていた。しかし実際にはBf109のほうが速かったという証言も多い。

というわけで、性能はスピットファイアのほうが優れていたといえるが、そこまで大した差はなかった。バトル・オブ・ブリテンでは両国戦闘機の性能差よりもむしろ、別の点で大きな差がついた。

Bf109は航続距離が短く、イギリス上空まで飛んでいったらほとんど戦う時間が残されていなかった。おかげで爆撃機を護衛するという任務を果たすことができなかった。

とはいえ、Bf109もスピットファイアも迎撃戦闘機として開発されたので元々航続距離は長くなかった。欠陥あるいは弱点というより、最初からそんなに遠くまで飛んでいって戦うことは考えられていなかったわけである。

ちなみに日本軍の零戦は海上を遠くまで飛ぶ必要があるので、とても長い距離を飛ぶことができた。

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