アメリカのシオニズム ユダヤ人を支援するプロテスタント

アメリカのシオニズム ユダヤ人を支援するプロテスタント

旧約聖書の「創世記」によれば、神はアブラハムとその子孫にエジプトの川からユーフラテス川までの地域を与えると約束した。

エジプトの川からユーフラテス川の間にある地域はパレスチナと呼ばれる。そこには、キリスト教やユダヤ教の聖地エルサレムもある。

そこには現在、アブラハムの子孫であるユダヤ人が建国した国、イスラエルがある。

プロテスタントのアメリカ

アメリカはキリスト教の清教徒(プロテスタント)がイギリスから移り住んで建国された国なので、プロテスタントの影響が強い。プロテスタントは他のキリスト教の宗派と比べると、聖書の記述を重要視する。

そんなわけで、アメリカ人の多くはユダヤ人のシオニズム(パレスチナ回帰運動)を好意的に見ている。ユダヤ人は神に選ばれた特別な民なのだ。

2015年の調査でアメリカ人の45パーセントは「アメリカの国益に反してでも、同盟国イスラエルを支持すべきだ」と回答した。

その理由はアメリカにとってイスラエルは最も信頼できる同盟国で、中東で唯一の民主主義国家だから、としている。しかし、やはり聖書の内容が考えの根底にあるのだろう。

ユダヤ人の影響力

ユダヤ人がパレスチナへの移住を始めたのは、1890年頃だった。ロシア帝国で迫害されたユダヤ人の一部が住み着いた。とはいえ、それは小規模なもので、どちらかというとアメリカに住み着いたユダヤ人の方が多い。

1910年頃からアメリカのユダヤ人の人口は急増した。ロシアの他にドイツなどで迫害されたユダヤ人の多くが、アメリカに移住したためである。1940年にはアメリカのユダヤ人の人口は500万人を超えた。

当初ユダヤ人はアメリカにあまり歓迎されていなかった。自動車王ヘンリー・フォードはユダヤ人嫌いで、反ユダヤキャンペーンを展開した。大学の入学者数にもユダヤ人は制限がかけられ、公園にもユダヤ人と一緒にならないよう専用エリアが造られたほどだった。

ユダヤ人は組織を作ってこれらに対抗し、差別的な運動を廃止させた。

こうした歴史があるため、ユダヤ人の政治信条は「リベラル」である。人種差別に反対し、多様性を尊重する。同性愛や人工中絶も認めるし、政教分離や環境保護を主張する。

全体的にユダヤ人は金持ちが多く、学歴も高い。アメリカの大学卒業者は全体では三割だが、ユダヤ人に限ると六割にもなる。ユダヤ人は豊富な資金を活用して、アメリカの政策にも重大な影響力を持つようになった。

このような理由から、アメリカは中東のユダヤ人国家イスラエルとは特別な関係にある。

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