冬のボーナス平均額 日本人の大半はボーナスなし

冬のボーナス平均額 日本人の大半はボーナスなし

毎年この時期になると、大企業の冬のボーナス平均額が報道される。経団連こと日本経済団体連合会の調査によると、今年の平均額は96万円だったという。

多くの人はこの報道を聞いて自分のボーナスの少なさにがっかりし、世の中はそんなに景気がいいのかと不思議に思うことだろう。

ボーナスの「平均額」とは

このボーナス平均額というニュース、実は何の参考にもならない。

ニュースを詳しく見ていくと、調査対象は「東証一部上場企業」であり「従業員数500人以上」としている。 そして、「回答のあった82社の平均」と書いてある。

日本の労働者の三分の二は中小企業に勤めている。一般に大企業は中小企業よりもボーナスが高いので、これだけで「日本の労働者の平均」などとは大きくかけ離れていることがわかる。

そして回答したのはたったの82社だった。こんな調査に回答するのはボーナスが多い企業だけである。

つまり、「日本で最もボーナスが多い会社の平均額」ということになる。大部分の日本人のボーナスとは何の関係もないわけで、何を目的にこんな調査結果が毎年報道されているのか謎である。

そもそも非正規雇用にはボーナスは出ない。非正規雇用の労働者は1,720万人ほどとされ、全労働者の37%を占めている。非正規雇用は必ずしもパートタイマーに限らず、フルタイムで働いている人も多い。そのような場合、責任も正社員並みだったりする。それでもボーナスは一部を除き、支給されることはない。

また、当然ながら自営業者と年金生活者もボーナスとは無縁の生活である。自営業で社員を雇っていたら逆にボーナスを払う方だ。

こうしたことを考えると、ボーナスが96万円どころか1円も出ていない人が大量にいることになる。「平均額」なんて、ちゃんちゃらおかしな話である。

それでも、この「ボーナス平均額」は必ずニュースに取り上げられる。ごく一部の勝ち組のニュースを「普通」であるかのように報道し、多くの国民を苛立たせ、ため息をつかせるために。

みずほ総研によるボーナス平均額

一方、あまり報道されることはないが、みずほ総合研究所もボーナス平均額を試算している。それによると民間企業の冬のボーナス平均額は約38万円で、先ほどの96万円と比較するとだいぶ金額が少なくなる。

ボーナスがない、あるいは少ないという人もあまり気にすることはない。日本人全体で見れば、そちらのほうが多数派なのだから。もちろん、もらえるお金は多ければ多いほどいいのだが。

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