アステカ帝国の滅亡 ケツァルコアトルに屈したモクテスマ二世

アステカ帝国の滅亡 ケツァルコアトルに屈したモクテスマ二世

アステカ王国の王、モクテスマ二世は迷信深い男だった。

彼は夜空の様子から、自分たちにどのような未来が訪れるのかを気にしていた。彗星が表れると、いったい何を意味するのか占い師たちに聞いた。彼らが答えられないと、怒って殺してしまった。

テスココ王ネサワルピリは、王国に厄災が訪れることを予言して亡くなった。夢と幻覚が何を意味するのか。モクテスマは調査を命じた。

ケツァルコアトルの帰還

モクテスマが不安にさいなまれていたとき、彼の王国にスペイン人がやってきた。アステカ人は黄人なので、白人を見たことがなかった。

彼らは創造神ケツァルコアトルなのではないか。そんな噂が流れるようになった。アステカ神話ではアステカ王はケツァルコアトルから統治権を与えられたということになっていて、ちょうど神が帰ってくる時期に当たっていた。

あの白人がケツァルコアトルだとしたら、王の座を返還しなければならない。とりあえず、宝石や食料、生贄を捧げて様子を見ることにした。そして呪術師たちに魔法で攻撃するように命じた。呪術師の魔法はスペイン人には効かなかった。

モクテスマは彼らが神だと確信したのか、歓迎する準備を始めた。

同盟国であるテスココとトラコパンの王を呼び寄せ、他の支配地の首長も首都テノチティトランに招集した。モクテスマはスペイン人を迎え入れ、その首に宝石の首飾りをかけた。テスココとトラコパンの王もそれに従った。

モクテスマはその場で捕らえられた。スペイン人たちはそのままテノチティトランの神殿に進み、集まっていた貴族を皆殺しにした。

その後テノチティトランの市民は新たな王を立ててスペイン人と戦った。しかしトラスカラやテスココがスペイン人を支援したため、やがてテノチティトランは陥落。アステカ王国は滅んだ。

モクテスマ二世の軍事行動

結局戦うこともせずに殺されたモクテスマ二世だが、彼は決して平和主義者ではなかった。

王に即位すると自身の権力を強化し、まだアステカに屈服していなかった周辺国を征服するため、軍事行動を起こしている。彼は王国の領土を拡張し、征服した都市からは貢ぎ物が届くようになった。

首都テノチティトランが最も栄えたのも、彼の時代だった。

テノチティトランには世界のあらゆるものが集められた。宝石、布、食料はもちろん、動物は生きたまま王に献上された。鳥や猛獣だけでなく、小さな虫までもが献上されたという。他にも植物や石材、武器、若い娘、少年少女などが献上された。

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