続きが気になって仕方ない「千夜一夜物語」 シェヘラザードが語るアラブの物語

続きが気になって仕方ない「千夜一夜物語」 シェヘラザードが語るアラブの物語

ディズニー映画などに多く採用されている物語が、千夜一夜物語(せんやいちやものがたり)である。「アラジンと魔法のランプ」「アリババと四十人の盗賊」「シンドバッドの冒険」などの物語は千夜一夜物語で語られる。

千夜一夜物語はアラブ世界に伝わる物語で、「千夜一夜物語」「千一夜物語」、あるいは英語の名称「アラビアンナイト(Arabian Night)」と呼ばれることもある。すべて同一の作品を指す。

暴君シャフリヤールとシェヘラザード

物語の舞台はサーサーン朝ペルシア。サーサーン朝の架空の王シャフリヤールは、妻の不倫をきっかけに極度の女性不信に陥った。

彼は妻を殺し、街から娘を選んできては夜を過ごし、翌朝には首をはねてしまうのだった。やがて街から娘がいなくなり、大臣の娘であるシェヘラザードが志願して王の元へと嫁いでいった。

シェヘラザードは毎晩、王に物語を語って聞かせ、途中で中断した。王は話の続きを聞くためにシェヘラザードを殺さず、話の続きを求める。

シェヘラザードの語る物語の中に「アラジンと魔法のランプ」などの物語が含まれるという仕組み。

シェヘラザードにはドゥンヤザードという名前の妹がいて、二人は共謀していた。シェヘラザードが物語を語り、ドゥンヤザードが面白い面白いと感想を述べる。これに王が乗せられていく。

王はやがて夜に物語を聞くのが楽しみになり、街で娘をさらうこともなくなったし、政治にもきちんと取り組み始める。

ついに語る物語が尽きたシェヘラザードは、死を覚悟して王にそれを打ち明けた。だが、王は既に改心していて、みんな幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。

千夜一夜物語の種類

千夜一夜物語ができたのはサーサーン朝ペルシアの時代ではなく、その後のイスラム帝国の時代だと考えられている。物語にはイスラム帝国の皇帝ハールーン・アッラシードも登場する。彼は夜になると街に繰り出す、水戸黄門みたいな人物である。

千夜一夜物語には多くの物語が収められているが、それぞれの物語の作者はわからず、勝手に物語が加えられたりもしている。シェヘラザードに子供ができるという話もあるし、ドゥンヤザードが王の弟と結婚するという話もある。

グリム童話などと同じで、一人の作者が考えた作品ではなく、いろいろなところから物語が集められ、複数の人によってまとめられたのが、千夜一夜物語というわけだ。

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